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出展場所 あしかがフラワーパーク イルミネーションコンテスト 期間 2017年 10月21日 点灯式 2018年2月4日まで出展予定 使用LED 600球 大きさ 横幅 90cm 高さ180cm 奥行き 15cm 今年のテーマ 今年は1畳の大きさ指定で平面のみ、LEDは600球という今までとは異なる条件だった。 毎年立体で作成していたため、平面だと何を作れば良いか困ってしまった。 そして一番大きな問題は、今まで分解して組み立ていたので、家で組み上げ寸前まで作り クルマに積み込んで現地で完成させていたが、今回1畳の平面は全くクルマに載らなかった。 分解出来ないので部品を全部持って帰る事が出来ず、LEDと土台の上に貼付ける柔らかい金網を 持ち帰り一部分だけ作り、残りは全部現地で作成する事にした。 平面で作る為のアイディアが中々わかず困っていたが、昔作成したロマネスコのCGを利用する事と、 いつも飲んでいるペットボトルの球面をうまく使う事を考えた。 CGを外で使えるようにプリントアウトする方法を考えて検索していると、のぼりを安い値段で 作成してくれる業者を発見した。早速デザインを入稿して作成してもらった。 自分のデザインした布が出来上がって来た時は、今までになく興奮していた。 ![]() ![]() 布の利用はとても魅力的で、複数の実現案が浮かんだ。 最初に考えていたのは、紙を利用した時と同じ案で、布の上に球状に配置したLEDを配置する方法だったが 布がかなり透けるので、その特性をうまく利用したいと思った。 次に球状に置いたLEDの上に布をまとわりつくように貼付ける方法等を考えたが、最終的に、 布を前面に張り、その後ろに空間を作り、球面に配置したLEDを配置する方法を採用する事にした。 明るい時には印刷した布のデザイン、暗くなりLEDを点灯すると、布のデザインを強調して、内部で光る LEDが立体的な感じを演出出来ると考えた。 設計 堅いネットの上に貼る柔らかい金網と600球のLEDを貰って来た。今回のLEDは、今までよりも線や 電源コード、プラグ類が細く、取り回しは以前よりしやすくなった。また色が白熱灯の色から白に変わり 色は載せやすくなった。 一方柔らかい金網では全く仮組が出来ず、家では柔らかい金網にバックライト用のLEDを貼付けるのみ、 実際の組み立て作業は全部現地でやるしかないと判断した。なるべく現地ですぐに組み上げられる簡単な 構造にする事にして、部品の調達を開始した。 のぼりの布はかなり薄くて透けるので、LED をそのまま配置してしまうと直接光に近くなり、布の色や デザインがほとんど見えなくなる事に気付いた。そこで布とLEDの間に白のパネルを入れてバックライトにする 事を考えたが、これも試してみると色合いが薄くなってしまった。 この為、布のそれぞれの色に応じたパネルを準備してテストした。色に深みが増し狙い通りになった。 一方球面に配置したLEDを布の後ろに配置した場合も、LEDの直接光が強過ぎてバランスが悪かった。 マジックでLEDに色を着けてみたが効果が薄く、最終的にセロファンで覆うのが効果的で色の深みが増した。 試行錯誤を行い基本構造を決め、必要な物を全て準備して現地で製作を行う事にした。 現地での製作 今年は作り込みが少なく、家を出る時の荷物はすっきりしていた。 ![]() 現地で、土台となる一畳分の金網に、持って来た柔らかい金網を貼付けた。
![]() この上に4色分のパネルを位置合わせして貼付けた。布を吊るす上部のアーム部分を作成し、デザインに合わせて 球状のペットボトルが配置されている事を確認した。 ペットボトルにLEDを取り付けている内に薄暗くなり、終了の時間となった。仕上げる事が出来ず、仮で布をかけて 点灯させ見ておく事にした。完成にはもう1日必要だった。 ![]() 現地2日目は球状のペットボトルの取り付け、LEDの取り付け、セロファンの取り付けを行った。
![]() ![]() セロファンをかぶせたペットボトル部分が発光させると奇麗だった。 ![]() ![]() 布を上下から引っ張って取り付ける為の下部のアームを作成し、布を貼付け、天板をつけて完成した。 明かりをつけたまま点灯テストを行った。
![]() 裏側はこんな感じで表より明るい。 ![]() 右横には、WebページのURLにアクセスする為のQRコードを2つ配置、計算で作成するCGのページと、 この布のデザインと同じようなデザインを実際に体験出来るページを準備した。 計算で作るCGの世界 デジタルロマネスコ体験 完成した頃に日が暮れて来てギリギリ間に合った。色々と準備して素早く出来るよう考えていたが、 現地で全部組み上げをるのは大変だった。 部屋で点灯させた場合後ろからの光が回り込むのであまり布が発光した感じにならないが、外で夜に 点灯させた場合は、もう少し布全体が光った感じに浮かび上がるのではないかと思っている。 みんなの作品と並べた場合、直接光がないので弱いかも知れない。 強度的には布の強度、布のプリントの強度、セロファン等の強度等、3ヶ月間外にさらして大丈夫か若干不安だ。 実際に展示が開始されるのを楽しみに帰る事にした。 点灯式 点灯式当日は都合が付かず、また台風が接近していて天気も悪く参加出来なかった。 翌日の明け方、台風が上陸して暴風だった。展示開始2日間で破壊されてしまったのではないかと思った。 後日、簡単な修理道具を持参して見に行った。明るいうちにチェックすると、どこも破損はなく修理の必要は なかった。展示している裏が建物なので風の影響が防げたのかも知れないと思った。 日が暮れて点灯された所を見てみると、後ろの土産物や苗を売っている所の照明が明るく、求めている 暗い中に浮かび上がる感じが全く出てなかった。展示は2カ所に分かれていたが、片方は全て店の前で 自分のイルミネーション以外の物も、奥の照明が明るくてイルミネーションが生きてこない。 背景が明るくごちゃごちゃとした物が全て見え、展示と言うより雑多に並べただけの感じがした。 ![]() 自分の作ったイルミネーションが狙った効果を発揮出来てない事にがっかりしたが、徐々に募集した イルミネーションをこのような魅力を消し去るような展示の仕方をした事に対して嫌悪感を感じ始めた。 フラワーパーク自体はとても素晴らしいセンスでイルミネーション展示されているので、個人の応募作品も もう少し気を使った展示を考えて欲しいと思い改善の要求を伝えた。 その後の変化を確認してこの記事を完にしようと思っていたが、その後行く機会がなく年末を迎えてしまった。 お正月 1月2日に日光に出かた帰りにあしかがフラワーパークに寄り現状を確認して来た。 設置位置が変更され背景が暗くなった。布は破れてなく原形を保っていて、多分明るい時間に見ると色がかなり 褪せていると思われくたびれた感じになっていると思うけど、暗ければくたびれ感も少なく何とか持ちこたえている。 セロファンはビリビリに破れていて直接白い光が布にあたっているが、致命的な問題にはなってない。 車にはセロファンを持って来ていたが、今日修理するのは諦めた。修理しておきたかったけど、このまま後1ヶ月 の展示となる。 ![]() ![]() |