両神山
出発日 2003年 8月23日
天候 快晴。とても暑い。
コースタイム 日向大谷(8:00)=>白藤の滝(9:50)=>弘法の井戸(10:11)=>(10:22)清滝小屋(10:35) =>横岩(11:16)=>(11:29)両神神社山頂(11:34)=>(12:01)両神山山頂(12:36) =>清滝小屋(13:40)=>日向大谷(15:30)
標高差 1173m
日向大谷(550m) 両神山(1723m)
行程 両神山は6月の初旬に計画していた山だった。週末の天気が悪かったり スケジュールが合わず、延び延びになりようやく実現となった。
標高があまり高くないので暑いだろうと予測していたが、今日はこの 夏多分最高の天気の良い暑い日となった。

日向大谷までの車道は途中からとんでもなく細くなった。すれ違いが 出来ないだけでは無く、1台通るのも不安になる程の道幅である。 真夏なので登山客があまりいないようで、すれ違う車が無かったので 助かった。また、日向大谷の駐車場も大して広くない。
今日は駐車している車は少なかった。
この山はベストシーズンに訪れると大変な事になりそうな気がした。

暑そうなので半袖シャツ1枚で登る事にする。
登山道は初っぱなから鬱蒼と木の茂る細い急登だった。日陰だけど かなり暑い。
あまり観光地化されてなくて自然の中にどっぷりと溶け込むようで 秩父の山に来たなと言う気がした。
分岐点を通り過ぎた後、川を何回も横切った。山の中はすごく暑いが、 川の所まで来るとすごく涼しくなる。自然のクーラーだと思った。
水の音もずっと聞こえ、暑さを少しだけやわらげてくれた。

半端じゃ無い汗の量だ。川の涼しい所で数回休憩を取った。



今日は殆ど人に会わない山登りだ。途中で珍しくすれ違った人に 滝の話を聞いた。
分岐点から少し寄り道して白藤の滝を見に行った。途中で道が 無くなり(実は鋭角に右に曲がる道があったのだが)、突き進むと とんでもない斜面を降りる事になった。川辺におり着く崖の手前で さすがにおかしいと思い、他のルートを探し、正しい道に合流する事が 出来た。正しい道は歩き易かった。
想像していた以上に大きな滝だった。



滝からの上り坂で大汗をかいた。そのまま清滝小屋への道に戻る。
岩場ではなく樹林帯の土の斜面で結構急な斜面が続く。アキレス腱が伸び きったままの状態が続き、土と木の根の斜面は結構辛いものがある。 川が横にあり川の音がずっと聞こえていたのが助けとなったが、清滝 小屋手前以降は川とも遠ざかった。

清滝小屋で休憩した後、山頂へと向かう。清滝小屋を過ぎると稜線へ 出て眺めが良くなるかと思ったが、更に展望の無い急登が続く。
途中から数カ所鎖が出て来た。最初の方は鎖の必要はない。但し 1か所最初の足掛かりがつかめず鎖に頼った部分があった。 川と離れてから、暑さと展望の無い同じような急坂に少し飽きて いたけれど、鎖場でがぜん面白くなる。

両神神社で降りて来た人に情報をもらった。富士山が見えるらしい。 眺めは良いらしい。ここから20分はかかるらしい。

ここから先、立ち入り禁止のロープがはっている道が平行していて、 こちらの方が歩き易そうだった。なんでだろう。

展望がひらけたと思ったら山頂に着いた。ここまで結構長い道のり だったが殆ど展望はなかった。それだけに山頂の展望は一気に 視界がひらけて爽快だった。



山頂に立つと雲取り、富士、甲武信、金峰、八ヶ岳、浅間までの 山々が見渡せた。ちょっと足がすくむ程だった。
おまけに山頂は他に誰もいなくて一人占め気分だ。大汗をかいて 登っただけの価値があると思った。









両神の山頂はとても狭かった。何十人も頂上に集まったら、とても 場所が無いと思った。山頂にずっとたむろしていると、数人がやって 来た。
昼食を取った後下山を開始する。

今日は下山でも汗が止まらない。
鎖場の下山は少し面白かった。それ以外は足の滑りそうな結構急な 下りなので気を使いながら降りる。

清滝小屋で休憩し500mlのペットボトルを1本買った。 2.4l の飲み物を持参して登ったけれど、殆どここまでで飲み尽くして しまった。
小屋の人に弘法の井戸の水はそのまま飲んでも良いのか尋ねた。 どうやら飲めるらしい。多くの人が同じような質問をするらしく、 みんなちょっと汚そうで大丈夫か不安を感じているようだ。
弘法の井戸でペットボトルに入れて飲んでみる。すごく冷えていて 結構おいしい。

ここから先は川との合流を楽しみにおり続けた。
川に合流すると、川の近辺だけすーっと冷えて気分爽快になる。 今日の登山ではこの川の存在が大きかった。



最後に川から離れ、むっとした中を歩き続けて出発点に戻った。 汗まみれの登山だった。

感想 先週の北アルプスの登山とは対照的な登山だった。今日の頂上の 標高が、先週の出発点よりも低いのだから違っていて当然なんだけど、 木々に囲まれ鬱蒼としていて展望が無く、泥の斜面が延々と続き、 自分の好みとしてはどれをとっても先週の方が好きなんだけど、 これはこれで自然の中にどっぷりと溶け込んだようでとても魅力が あった。

あまり天気の良くなかった今年の夏の、一夏分の汗を一度にかいた 気もするぐらい暑く長かった。
あとには汗を出し切ったような不思議な爽快感が残った。

登山中殆ど人と会わず川の音を聞きながら静かに歩けた事、とても 暑かった事、長い道のり、頂上での展望等、両神山は印象深い登山と なった。とても満足。