赤岳 (八ヶ岳)
出発日 2003年 9月27日から28日
天候 登り始めから天望荘までは快晴。 天望荘から赤岳山頂まではほぼ曇り。 2日目は曇り、途中時々晴れ。
コースタイム 美濃戸口(9:40)=>美濃戸(10:25)=>(12:28)行者小屋(12:54)=>地蔵ノ頭(13:49) =>(13:54)天望小屋(14:45)=>(15:10)赤岳山頂(15:20)=>(15:45)天望荘
天望荘(6:32)=>行者小屋(7:25)=>美濃戸(9:14)=>美濃戸口(10:02)
標高差 美濃戸口 1480m 赤岳 2899m  標高差 1419m
行程 中央高速からは八ヶ岳が奇麗に見えていた。今日は狙えるぞと 期待しながら美濃戸口に向かう。

美濃戸口から林道を歩きはじめる。轍があったり大きな石があったりと、 ここは普通の車で来るのはきつそうだと思いながら歩いて行く。 時々車が通るし、歩くにはあまり心地良い道ではない。

美濃戸の小屋の駐車場に着くと、突然前方に山が見えた。最初は 赤岳かと思っていたが阿弥陀岳だろう。ゴツゴツしていて手強そうな 気がした。

ここから林道では無く登山道となり、川に沿って歩くことになる。 数回川を渡った。川の音を聞きながら歩くのは気持が良いし、 変化があって楽しめる。ただしこの道は大雨が降った後は大変かも しれないと思った。

しばらく続いたあと、枯れた河原のような広い場所に出た。ここから いきなり目の前に山が現れた。日ノ岳か横岳なのか良く分からないが、 険しそうだ。まだまだ先は長い。

河原に出たり、少し脇の樹林帯に入ったりしながら、結構緩やかな 道をしばらく歩き続けて行者小屋に到着した。

赤岳、阿弥陀岳、横岳等が目の前に壁のように立ちはだかって いた。今までは準備段階でここからが本番と言う気がした。

横岳、硫黄岳


赤岳、阿弥陀岳


行者小屋で昼食を取った。
このときは真っ青な青空が広がっていたが、西の方から雲が押し寄せて 来ているので、時間が経てば赤岳も雲に覆われる事が予想出来た。

昼食後地蔵ノ頭に通じる地蔵尾根に向かう。
ここから傾斜がきつくなって来る。目の前に立ちはだかるような壁から 考えると、まだ緩いなと思いながら登って行く。

途中から階段、鎖が登場する。鎖は無くても大丈夫な程度だが、 ところどころ結構な高度感があった。俄然楽しくなって来た。

結構すんなりと地蔵ノ頭に到着した。
日ノ岳方向、かなり雲が迫って来ている。

今日の宿である天望荘が間近に見えた。西から雲が迫っている だけで無く、東側からも雲が迫っているらしい。


稜線を少し歩くと天望荘に到着。赤岳はどんどん雲に隠れいていく。 とりあえず宿泊手続きをして、荷物を置き、雲が晴れるか様子を見る事に した。

時々日がさしたり、赤岳山頂が見えたりするので登る事にした。
薄雲を通して見える太陽がとても不思議な雰囲気を出していた。


ここからしばらくは石が転がっている道をジグザグに登って行く。
足下に浮き石があるので下に落とさないよう注意が必要だった。
振り返ると天望荘から横岳へ向かう稜線が、雲の切れ間に見え 素晴らしい光景だった。


途中から鎖があるが、傾斜はそれほどきつくはなく、ここも使わないで 大丈夫なレベルだ。荷物を半分ぐらい宿において来たので身軽で楽しい。

阿弥陀岳方向も雲が切れた時に見る事が出来た。

頂上手前にもう一か所少し急な箇所があり、これを越すと頂上小屋のある 北峰へ到着。頂上にこんなちゃんとした小屋があるので驚いてしまう。

軽く歩いて南峰の赤岳山頂に到着。

時々日がさすが、周りの山々は殆ど見えなった。これがちょっと残念な 点だ。
頂上はさほど広くない。沢山の人が山頂に集まると居場所がないだろうと 思った。



頂上をしばらく楽しんで下山した。

天望荘に到着する直前に、雲の切れ目から日がさして、反対側の雲に 小さな虹のような環が出来た。自分の影がその中に写っている。 小さかったが手を上げたると影も変化する。 これがブロッケン現象と呼ばれる物だと思った。後光がさしている ようだった。


天望荘は食事が美味しく、スタッフの方々の感じも良く、またトイレも 非常に奇麗で快適だった。

朝の4時、日の出を見る為に起きた。外の様子を伺うとガスっている ようだ。良く分からないので外に出てみたが、雲の中にいるようで、 あまり先は見えないしとても寒かった。

日の出までに頂上に行く計画は中止し、日の出の時間に小屋の周辺で 見る事にした。しかし雲の中で薄明るくなっただけだったので、すぐに 退散した。

今日はあまり見込みが無いようなので来た道を戻る事にした。

もやの中の光景も悪くない。


所々で秋の気配がする。


山頂は雲の中だったけど、行者小屋辺りからは晴天に変りつつあった。 もう少し山の中に留まりたいような、少し後ろ髪を引かれながらの 下山だった。

感想 赤岳は北横岳から見た時から気になっていた山だ。ちょっと危険な 魅力を感じていた。 今回は最も安全で簡単に登れそうなコースを選んだので、それほど 危なっかしい感じを受けず、わりと楽に登る事が出来た。風が無く、 気候が心地よかった事も要因の一つだろう。
今回体験した赤岳は、八ヶ岳のほんの一角であり、様々なコース、 手強いコースが沢山あると思う。非常に興味深い。

次に赤岳に来る時は、横岳、硫黄岳を回ってみたいと思っている。