鳳凰三山
出発日 2005年 5月28日
天候 前半晴、途中から曇り
コースタイム 青木鉱泉(6:11)=>鳳凰の滝分岐(7:48)=>五色の滝(8:58)=>鳳凰小屋(9:40)=>
地蔵岳(10:33)=>賽の河原(10:40)=>観音岳(11:57)=>薬師岳(12:28)=>
中道終点(14:45)=>青木鉱泉(15:12)
標高差 1690m 青木鉱泉(1150m) 地蔵岳(2764m) 観音岳(2840m)薬師岳(2780m)
累計標高差 約1900m
行程 最近は毎年のお気に入りの山に行く事が多く、あまり新たな挑戦をしてなかった。
今回は、鳳凰三山を日帰りで回れるのではないかという所から計画をたて始め、
前日に双葉SAで睡眠を取った後、青木鉱泉からどんどこ沢、地蔵岳、観音岳
薬師岳をまわり中道で青木鉱泉に戻ると言う日帰りスケジュールを立てた。

距離的には大清水、燧が岳、見晴、大清水のコースに比べると少ないが、
出発地点から山頂までの標高差では今までの最高、累計標高差でも多分一番
あるのではないかと思う。標高差と昨年末からはき始めている新しい登山靴がまだ
本調子じゃないので少しばかり不安はあった。

なるべく早めに動いた方が良いと思ったので、青木鉱泉を6時12分に出発した。
天気はとてもよく清々しくて気持ちよかった。また歩き始めは南アルプスらしく
緑が豊富だった。



どんどこ沢コースは、川を何回か渡り、いくつかの滝があり、変化のある面白い
コースだと思った。時間の余裕がなかったので見に行くのに時間のかかりそうな
前半2つの滝はパスしてしまったが、滝を巡りながらゆっくり登るのも面白いかも
しれない。川を渡る所はひんやりしていて気持ちよかった。

五色の滝を過ぎしばらくすると、地蔵岳のオベリスクが見えて来た。
一方下から雲が迫って来て、観音岳が雲に隠れそうなのが気にかかった。

鳳凰小屋でおじさんと話をしながら3分ほど休憩し、もうすぐ曇るとの事で
いそいで地蔵岳に向かった。
雲が下からあがって来ていて、間に合うかどうか微妙なタイミングだった。
地蔵岳への砂の斜面はとても登りにくかった。晴れているうちに山頂に到達したくて
急いで登ろうとしたが、ずるずる滑り落ちてなかなか前に進まない。
ここでかなりの体力を使ったし靴ずれが悪化した。



オベリスクのてっぺんに登っている人がいた。とても出来そうにない。
石の所までで上へ登るのはやめておいた。
ここまで来れば北岳などの眺めが良いかと期待したが、向こう側も天気が悪く展望は
望めなかった。

オベリスクに着いてすぐに雲に追いつかれてしまった。賽の河原に降りていく頃には
雲の中に入りつつあった。軽く昼食を取った後、観音岳に向かう。
想像以上に下りが続き、その先には雲に見え隠れしながら観音岳が立派に
居座っていた。



途中から西側に青空が出て来て北岳が顔を出した。地蔵岳まで登った時点で
結構疲れが出ていたけど、眺めが良いと気分も良くなり、また、かなり面白い
登山道だと思った。残雪も所々あった。





観音岳に着いたときには、周りは雲ばかりだった。残念ながらここからの
眺望は全く楽しめなかった。


ここから薬師岳までの道は絶品だと思った。天気の良い日に楽しみたい。
薬師岳の山頂もちょっとかわった雰囲気で面白い。今日登った3つの中で
ここが一番気に入っている。眺めが良ければ観音岳が一番かもしれないが。。





青木と書いてある岩を頼りに中道へ進んだ。残雪の道が多く踏み跡は少なめ、
目印は少なく細い道なので迷い込んでしまいそうだ。完全に雲の中に入ったし
樹林帯でそもそもあまり周りは分からない。時々コンパスで方向を確認しながら
進んだ。
御座石は大きかった。道は幾分明瞭になったが見晴らしもなく、休憩ポイント
も全くない道が延々と続く。覚悟はしていたが、約1700mの何も見所の
ない下りは退屈だった。どんどこ沢の方がよっぽど気分よく歩けると思った。
後半に笹原になり道幅が少し広くなり歩きやすくなった。

林道に出てから青木鉱泉まで25分ぐらいかかり、トラックが通る中を歩くのは
かなり興ざめだったが、最後の川を渡る部分は、これがコースかと驚いたし面白かった。

感想 どんどこ沢を登り、3つの山を巡っていくコースは変化があってに面白く、
またかなりの体力を要するコースだと思った。小屋泊まりはあまり好きではない事と、
南アルプスで泊まるならば北岳や甲斐駒に目がいってしまうが、鳳凰三山を時間を
かけて楽しむのも悪くないと感じた。
縦走して戻って来る為には仕方ないが、中道はあまり使いたくない。

時間に余裕のないスケジュールであったが、計画通りのコースを少し予定より早く
回る事が出来てとても満足している。但し途中から天候が悪くなり眺めがあまり
楽しめなかったのは残念で、眺めが良ければもう少し時間が長くなっていたかも
しれない。
久しぶりに検討を重ね綿密に計画を立てた登山で楽しかった。

川、滝、砂、岩、残雪、泥と3つの山頂と言う贅沢な体験だった。